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公務員の志望動機の書き方|国家・地方・職種別に例文5本

公務員試験の志望動機(エントリーシート・面接シート用)を、国家公務員・地方公務員・職種別に例文5本付きで解説します。

最終更新: 2025年12月19日 ・ リレキミー編集部

まずは結論から

公務員の志望動機は 「公益性」「地域・国への貢献」「なぜ民間でなく公務員か」 の3軸を押さえれば書けます。

民間企業の志望動機と根本的に違うのは、「利益を追わずに公共の利益を守る仕事を選ぶ理由」が問われる点です。 採用側は「なんとなく安定してそうだから」ではなく、「この仕事でなければできないことがある」という意志を確認したがっています。

このガイドでは、公務員ならではの志望動機の書き方を職種別に整理して、例文5本とNGパターンもあわせて紹介します。 読み終わったら 履歴書を作る からそのまま入力に進めます。


公務員試験の志望動機の特徴

民間の採用とくらべて、公務員試験の志望動機には独特の特徴があります。

履歴書だけでなく面接シートでも問われる

民間の就活では主に履歴書やESに志望動機を書きますが、公務員試験では**面接シート(受験申込書の裏面など)**にも志望動機を書く欄が設けられていることが多いです。

さらに試験当日の面接でも、ほぼ必ず「なぜ公務員を志望したのですか」「なぜこの自治体ですか」と聞かれます。 書いた内容と口頭で話す内容が矛盾しないよう、文章と話す軸を統一しておくことが大切です。

「なぜ公務員か」が最初のハードル

公務員試験では、まず「なぜ民間ではなく公務員を選ぶのか」を問われます。 民間企業の面接では聞かれることが少ない質問ですが、公務員採用では必須です。

採用側が知りたいのは、「公務員という仕事の性質(公益性・継続性・中立性)をちゃんと理解したうえで来ているか」という点です。 この問いへの答えを事前にしっかり準備しておくことが、選考を突破するうえでいちばん重要なポイントになります。


職種別の書き分けポイント

公務員といっても、国家公務員・地方公務員・警察官・教員・心理職など、仕事内容はかなり異なります。 それぞれで強調すべきポイントも変わってくるので、まとめておきます。

国家公務員(国家一般職・総合職)

スケールの大きさを軸にします。 「国全体の制度や政策に関わりたい」「地方だけでなく日本全体に影響する仕事がしたい」という視点が有効です。 具体的に関心のある省庁や政策分野(社会保障・農政・外交など)を挙げると説得力が上がります。

地方公務員(都道府県・政令市)

「この地域で」という具体性が重要です。 その自治体が抱えている課題(少子化・産業振興・インフラ整備など)や、力を入れている取り組みを調べて、「自分がかかわりたい理由」と結びつけます。 出身地や在住歴がある場合はそれを添えると自然な説得力になります。

市区町村役場

住民に最も近い行政サービスを担う点を強調します。 「住民の生活に直接かかわれる仕事をしたい」「特定の地域に長く根ざして働きたい」という動機が刺さりやすいです。 志望先の市区町村で行われている独自の施策や地域の特色を調べておくと、面接でも使えます。

警察官・消防士

安全・治安・命の守護という公共性を前面に出します。 「なぜその職種でなければいけないか」が問われるので、具体的なエピソード(地域での経験・家族の職業・被害を目撃した体験など)があると効果的です。 体力や精神力への自信も、志望動機に自然に絡めると説得力が増します。

教員

教育に対する熱意と、子どもや教科への関心を伝えます。 「なぜ塾や民間企業ではなく教員か」という問いへの答えを準備しておきましょう。 教育実習の経験や、自分が受けた教育への振り返りを素材にすることが多いです。

心理職(公認心理師など)

支援の対象(児童・高齢者・障害者など)と、公的な支援機関で働くことへの意義を書きます。 民間のカウンセリング事業や医療機関との違いを理解したうえで、「公的機関だからできること」を言語化できるとよいです。


「なぜ民間でなく公務員か」の答え方

公務員試験でほぼ確実に問われるこの質問は、事前に自分なりの答えをつくっておく必要があります。

ポイントは公務員にしかできないことを具体的に言えるかどうかです。 以下のような切り口が使いやすいです。

  • 継続性: 政権や景気に左右されず、長期的に政策を推し進められる
  • 公平性: 利益を目的とせず、すべての住民・国民に平等にサービスを届けられる
  • スケール: 一企業では変えられない仕組みや制度を、社会全体に向けて動かせる
  • 地域密着: 特定の地域に長く貢献し続けられる

このうちどれかを自分の経験や関心と結びつけて、「だから民間ではなく公務員を選ぶ」という流れをつくると説得力が生まれます。

逆に「安定しているから」だけで終わってしまうと、「それは民間でも安定企業がある」「公務員でも異動や困難な業務はある」と切り返されておしまいです。安定を動機の一つとして挙げるのはいいですが、必ず「その安定した仕事を通じて何をしたいか」まで添えましょう。


自治体研究の重要性

地方公務員・市区町村役場を受ける場合は、自治体研究が志望動機の質を大きく左右します

具体的に調べておきたいのは次の3点です。

  1. その自治体の総合計画: 10年スパンの行政の方針と重点施策
  2. 直近の予算・政策課題: 少子化対応・DX推進・産業振興など、今力を入れていること
  3. その地域の強みと課題: 人口動態・産業構造・財政状況など

調べた内容を「だからこの自治体で働きたい」という動機につなげることで、他の受験者との差別化になります。 自治体の広報誌やホームページ、市区町村の議会議事録なども参考になります。


例文5パターン

例文1: 国家一般職(財務局志望)

国の財政や金融の安定が、国民の日常生活を支えているという事実に関心を持ち、財務省関係機関を志望しました。大学では財政学を専攻し、地方財政の構造的な課題について卒業論文をまとめる中で、制度の側から地域格差を是正する仕事に強く引かれるようになりました。民間金融機関への就職も考えましたが、利益を目的とせず、法律と制度に基づいて公平に機能する仕事がしたいという思いから、国家公務員を選択しました。財務局では、地域金融の安定に資する業務を通じて、国全体の経済の健全性を支える役割を担っていきたいと考えています。

文字数: 約240字


例文2: 地方上級(都道府県庁・産業振興部門志望)

地元の中小企業が後継者不足や販路開拓の困難を抱えているという現状を、家業を通じて肌で感じてきました。個々の企業を支援する仕事がしたいと考えた結果、一企業の営業活動ではなく、地域の産業全体に働きかけることのできる行政の立場を選びました。○○県では、スタートアップ支援や地域ブランド化の取り組みを広域で推進しており、その施策をさらに発展させる役割を担いたいと考えています。前職での営業経験と中小企業への理解を活かし、経営者の目線に寄り添った施策立案に貢献できると考えています。

文字数: 約240字


例文3: 市区町村役場(市役所・福祉部門志望)

住民の生活に最も近い行政サービスに携わりたいと考え、○○市を志望しました。大学でソーシャルワークを学ぶ中で、制度のすき間にいる人たちを支援するには、公的機関が横断的にかかわることが不可欠だと実感しました。○○市が進める「重層的支援体制整備事業」は、まさにその考えを実践している取り組みだと感じており、その一翼を担いたいと考えています。専門職として相談支援の実務を担いながら、制度の側から住民の生活を支える仕事を長期的に続けていきたいと思っています。

文字数: 約220字


例文4: 警察官

地域の安全を守ることに直接かかわる仕事として、警察官を志望しました。高校時代に自転車の盗難被害を受け、地域の治安が日常生活の安心感を左右することを強く意識するようになりました。以来、防犯ボランティアの活動を続け、地域に根ざして安全を守る警察官の役割に魅力を感じてきました。民間企業でも安全にかかわる仕事はありますが、法の執行という公的な権限のもとで市民を守れるのは警察官だけだと考えています。体力と精神力を維持しながら、地道に地域の信頼を積み重ねる仕事をしていきたいと思っています。

文字数: 約240字


例文5: 教員(中学校・理科)

子どもたちが理科の実験を通じて「なぜだろう」と目を輝かせる瞬間に立ち会いたいと思い、教員を志望しました。教育実習では、最初は無関心だった生徒が授業の後半で自分から質問してきた場面が忘れられません。民間企業への就職も検討しましたが、子どもの成長に長期的に寄り添える環境は、やはり学校にしかないと感じました。○○県の理科教育では探究的な学習の充実を重点施策に掲げており、自分が大切にしている「問いを持つ力を育てる」という指導観と重なります。教科指導を軸に、生活面でも生徒一人ひとりに向き合える教員になることを目指しています。

文字数: 約260字


NG例5つ|これは書いてはいけない

NG1: 「安定しているから」で終わっている

「公務員は安定しているので志望しました」は、採用担当者に「なぜうちの自治体・職種なのか」を何も伝えられていません。 安定は魅力の一つですが、それだけでは「どこの公務員でもいいのでは」と思われます。 安定を書くなら、「その安定した立場を通じて何をしたいか」まで必ずセットで添えましょう。

NG2: 自治体研究が不足している

「貴庁のまちづくりに貢献したい」「地域の発展に尽くしたい」という表現は、どの自治体にも使い回せるため、熱意が伝わりません。 その自治体ならではの施策・課題・強みに触れて、「この自治体だから」という理由を具体的に示すことが重要です。

NG3: 抽象的な言葉だけで構成されている

「社会の役に立ちたい」「国民のために働きたい」という表現は、内容がほぼゼロに等しいです。 「どんな社会課題に」「どんな立場で」「具体的に何をして」役立つのかを書かないと、採用担当者の記憶には残りません。

NG4: 自分のメリットだけを書いている

「スキルアップできる環境だから」「異動でいろいろな部署を経験できるから」という書き方は、自分が何を得るかだけになっています。 志望動機は「自分が提供できるもの」も必ずセットで書きましょう。

NG5: 現職・民間企業への批判が入っている

「民間企業は利益優先で嫌だから」「前職の会社が合わなかったから」という動機は、たとえ本音でも書いてはいけません。 採用担当者は「うちに来ても同じことを言いそうだ」と思います。 「○○をしたいから公務員を選ぶ」というポジティブな理由に変換して書きましょう。


まとめ

公務員の志望動機は、「公益性」「地域・国への貢献」「なぜ民間でなく公務員か」 の3軸で書くのが基本です。

  • 「安定だから」だけで終わらせない
  • 自治体研究を丁寧にして、具体的な施策・課題に触れる
  • 「なぜ民間でなく公務員か」の答えを事前に言語化しておく
  • 職種によって強調するポイントを変える
  • NG表現(抽象的・使い回し・批判的)を避ける

志望動機の基本的な書き方は 履歴書の志望動機の書き方 でも解説しています。 自己PRの作り方は 自己PRの書き方 をあわせて読んでみてください。

書き方がまとまったら、履歴書を作る から実際に入力してみてください。

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よくある質問

Q. 「安定しているから」を志望動機にしていい?

A. 正直に書いてもいいですが、それだけで終わらせるのはNGです。安定は多くの人が感じるメリットなので、採用側には「うちじゃなくてもいいよね」と映ります。安定の先に「何をしたいか」「どう貢献したいか」をセットで書くのが正解です。

Q. 民間と併願していることはどう伝えればいい?

A. 正直に伝えて問題ありません。ただし「なぜ最終的に公務員・この自治体を選ぶのか」という軸をはっきり示しておくのが大事です。「民間も受けているけれど、地域課題に直接かかわれる公務員を第一志望にしている」という姿勢を見せましょう。

Q. その自治体への愛着が特にない場合はどう書く?

A. 愛着がなくても大丈夫です。「出身地だから」以外でも、「この地域の産業構造・課題に関心がある」「政策に注目していた」「転居済み・転居予定がある」など、説得力を持たせる切り口はいくつかあります。自治体研究を丁寧にして、具体的な政策や取り組みに触れるのが近道です。

Q. 既卒・社会人経験者は書き方が違う?

A. 基本の3軸は同じですが、「なぜ今のタイミングで公務員を選ぶのか」「民間での経験をどう活かすか」の2点を加える必要があります。前職での経験を具体的に示しながら、公務員として貢献できることを書きましょう。

Q. 行政書士などの資格は志望動機に絡めていい?

A. 絡めてOKです。ただし「資格を取ったから公務員になりたい」では弱いです。「行政書士の勉強を通じて、制度や手続きの仕組みに深く関心を持ち、実際に行政の現場で活かしたいと考えた」のように、資格を取った動機と公務員志望をつなげて書きましょう。

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出典・参考

  • 厚生労働省「労働者の募集を行う際に使用する『履歴書様式例』について」 公式ページ (参照: 2026-03-02)
  • 人事院 公式ページ (参照: 2026-03-02)

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