JIS規格と厚労省様式の履歴書を徹底比較|どっちを使うべきか完全ガイド
JIS規格と厚生労働省履歴書様式の違いを項目ごとに比較表で整理し、用途別の使い分けを解説します。
最終更新: 2025年4月12日 ・ リレキミー編集部
まずは結論から
「JIS規格と厚生労働省様式、どっちを使えばいいの?」という疑問、まず答えを出しておきます。
どちらでも応募できます。どちらも日本の採用市場で受け入れられています。
ただ、2つの様式には設計の思想に違いがあります。
- JIS規格: 汎用性の高い標準フォーマット。市販履歴書のほとんどがこれ
- 厚生労働省様式: 2021年改訂。採用差別の防止を重視した設計。性別・通勤時間・配偶者欄なし
どちらを選ぶかは、企業の指定があればそれに従う。指定がなければどちらでもOK。新卒や多様性を重視する企業への応募では、厚生労働省様式が増えています。
このガイドでは、2つの様式を10項目の比較表で整理して、どんなときにどちらを使えばいいかをまとめます。
10項目の比較表
まず、よく迷う項目を一覧で確認しておきましょう。
| 比較項目 | JIS規格 | 厚生労働省様式 |
|---|---|---|
| 性別欄 | あり(「男・女」の選択式) | 任意(自由記述、空欄でもOK) |
| 通勤時間欄 | あり | なし |
| 配偶者欄 | あり | なし |
| 扶養家族数欄 | あり | なし |
| 配偶者の扶養義務欄 | あり | なし |
| 写真サイズ | 縦4cm×横3cm | 縦4cm×横3cm(同じ) |
| 用紙サイズ | A4(見開きA3) | A4(見開きA3)(同じ) |
| 学歴・職歴欄 | あり | あり(同じ) |
| 志望動機・自己PR欄 | あり | あり(同じ) |
| 本人希望欄 | あり | あり(同じ) |
見ると、「ある」か「ない」かが変わるのは、個人情報に関わる5項目だけです。学歴・職歴・資格・志望動機など採用判断に直接関わる欄はまったく同じ構成です。
JIS規格の特徴と歴史
JIS(ジス)は「Japanese Industrial Standards」の略で、日本語では日本産業規格といいます。以前は「日本工業規格」と呼ばれていましたが、2019年の法改正で名称が変わりました。A4用紙のサイズや電球の口金、情報技術の規格など、幅広い分野をカバーしています。
履歴書については「JIS Z 8303」という番号の規格が長らく存在していて、コンビニや文具店で売られる履歴書の原型になってきました。「履歴書といえばこの形」として定着したのはこの影響です。
2020年7月、JISハンドブックから履歴書の様式例が削除されました。きっかけは性別欄をめぐる議論です。採用の場で性別を書かせることがLGBTQ+への配慮の観点から問題視され、JIS側が見直しを行いました。
ただし、JISから削除されても「使えなくなった」わけではありません。市販の履歴書のほとんどはいまもこのフォーマットで作られていて、採用担当者も受け取り慣れています。汎用性の高さが最大の強みです。
厚生労働省様式の特徴(2021年改訂)
厚生労働省様式は、JIS規格の様式例が削除されたあとの「新しい標準」として、2021年4月に公表されました。設計の根幹にあるのは**「公正な採用選考」**という考え方です。
公正な採用選考とは、応募者の能力と意欲で採否を判断するというものです。本籍地・家族構成・思想・信条など、仕事の能力と関係のない情報を選考に使わないようにしよう、という理念が根底にあります。
だから厚生労働省様式では、以下の欄が最初からありません。
- 性別欄: 仕事の能力と無関係。性自認の問題もある
- 配偶者・扶養家族欄: 採用の合否に関係なく、偏見につながるリスクがある
- 通勤時間欄: 居住地域による差別につながる可能性がある
削ったのは、あくまで「採用判断に関係が薄い個人情報」だけ。学歴・職歴・志望動機といった本質的な情報は、JIS規格とまったく同じように書きます。
どちらを使うべきか
シンプルに整理すると、こうなります。
1. 企業から様式の指定がある → 指定の様式を使う
「JIS規格の書式で提出してください」「当社所定の履歴書を使ってください」など指定があれば、必ずそちらを使います。指定を無視すると「指示を読んでいない」と判断されることがあります。
2. 指定がない → どちらでもOK。迷うなら厚生労働省様式
いまの採用市場ではどちらも受け入れられています。迷ったら厚生労働省様式を選んでおくのが無難です。特に性別欄や配偶者欄を書きたくない場合は、最初からそれらの欄がない厚生労働省様式がスッキリします。
3. 新卒の就活 → 厚生労働省様式がじわじわ増えている
ダイバーシティへの取り組みを対外的に示している大手企業やIT・スタートアップでは、厚生労働省様式を好む傾向があります。新卒の就活では厚生労働省様式を選ぶのが、いまの流れに合っています。
4. 転職 → どちらでも通用する
転職市場ではJIS規格ベースの市販履歴書を使い慣れている担当者も多いです。どちらを使っても問題ありません。
両様式で共通する書き方のコツ
どちらの様式を使っても、書き方の基本は変わりません。共通するポイントをまとめます。
学歴・職歴は古い順に
中学校卒業(または高校入学)から書き始めて、古い順に並べます。職歴も同じです。在職中なら最終行に「現在に至る」、欄の一番下に「以上」と右寄せで書きます。
年号は全体で統一する
西暦と和暦を混ぜないのが鉄則です。履歴書全体で「2022年3月」か「令和4年3月」かどちらかに揃えましょう。
会社名・学校名は正式名称で
「株式会社」を「(株)」と略さない。大学名は「○○大学○○学部○○学科」まで書く。これはどちらの様式でも共通のルールです。
志望動機・自己PRは会社ごとに書き直す
様式に関係なく、志望動機と自己PRの使い回しはすぐにわかります。企業ごとに書き直すのが基本です。
本人希望欄は「貴社の規定に従います」が基本
どちらの様式にも本人希望欄があります。特に希望がなければ「貴社の規定に従います」と書いておけばOKです。どうしても外せない条件がある場合のみ、1〜2点に絞って具体的に書きます。
JISと厚労省以外にもある様式
実は、履歴書の様式はJIS規格と厚生労働省様式だけではありません。
企業独自フォーマット
「当社所定の履歴書をお使いください」と指定する企業があります。採用管理システムに組み込まれた専用フォームで入力する形も増えています。企業のウェブサイトや採用ページからダウンロードする形式が多いです。
転職エージェント様式
リクルートやdoda、マイナビなど転職エージェントが独自に用意している様式があります。職歴の業務内容を詳しく書けるようにカスタマイズされているものが多く、スキルシートと一体になっているケースもあります。エージェント経由で応募するときは、エージェントの指定様式を使うのが基本です。
新卒・アルバイト専用
就活生向けには「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」の欄が大きい様式、アルバイト向けにはシフト希望欄がついた様式もあります。応募先や目的に合わせて選ぶとスッキリします。
様式の種類についてはくわしく履歴書テンプレートの種類と選び方でまとめています。
ダウンロードよりオンライン作成のほうがラク
様式を選んだら、次は実際に書くステップです。
厚生労働省の公式サイトからWordやPDFをダウンロードして手入力する方法もありますが、入力の修正や様式の切り替えがめんどうというのが正直なところです。
リレキミーなら、JIS規格様式・厚生労働省様式どちらもブラウザ上で選べて、入力したままPDFに出力できます。書き直しもかんたんで、編集データ(.rireki)も一緒に届くので、次の応募のときは続きから直すだけです。
どちらの様式を使うか、まだ迷っているなら履歴書を作るから実際に両方試してみると、違いが一目でわかります。
まとめ
JIS規格と厚生労働省様式の一番の違いは、個人情報に関わる欄の有無です。
- JIS規格: 性別・通勤時間・配偶者欄がある。汎用性が高く市販の大多数がこの形式
- 厚生労働省様式: これらの欄がない。公正採用の理念に基づいた2021年の新様式
学歴・職歴・志望動機の書き方はどちらも同じです。
選び方は、企業の指定があればそれに従う。指定がなければどちらでもOK。迷ったら厚生労働省様式が現在のトレンドに合っています。
どちらの様式かより、内容がしっかり書けているかのほうが選考に与える影響は大きいです。まずは履歴書を作るから、5分で入力してみましょう。
よくある質問
Q. 企業に様式指定がない場合、どちらを使えばいい?
A. どちらでも問題ありません。迷ったら厚生労働省様式を選んでおくと、いまの採用市場では無難です。JIS規格も引き続き広く受け入れられているので、手元にある様式で提出しても大丈夫です。
Q. 厚生労働省様式に性別欄がない理由は?
A. 性別は採用の合否と関係のない属性であり、また性自認と戸籍上の性別が一致しない方への配慮もあって「任意」となりました。2021年の改訂でフォームの設計に公正採用の理念が反映されています。
Q. JIS規格の履歴書はいまも使われていますか?
A. 広く使われています。2020年にJISハンドブックから様式例が削除されましたが、市販の履歴書のほとんどがJIS規格をベースに作られており、採用担当者も受け取り慣れています。
Q. 転職と新卒で様式を使い分けたほうがいい?
A. 企業から指定がなければ、どちらの立場でもどちらの様式も使えます。強いて言えば、新卒は厚生労働省様式を選ぶことが増えています。転職ではJIS規格ベースの市販様式が職場によっては馴染みが深いため、どちらでも許容されます。
Q. 本人希望欄の有無に、JISと厚労省様式で違いはある?
A. どちらの様式にも本人希望欄はあります。書き方の作法も共通で、「貴社の規定に従います」と書いておくのが基本です。どうしても外せない条件がある場合のみ、具体的に1〜2点書きましょう。
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履歴書を作る出典・参考
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